大学で小難しい長文を読んだ経験のある人は、とかく文字数の多い単語や冗長な言い回しで伝えようとしがちです。その方が知的な印象を与えると考えるからでしょう。しかし前述したように、英語は簡潔なロジックを好む言語です。時には解読の難しい文章構成で読者や話し相手ににじり寄ることもありますが、そうしたケースはネイティブ同士の専門的なやり取りに限られ、日常会話ではほとんど見られません。ネイティブでもない我々が真似をしたところで同じ水準に達したやり取りを構築することはまず不可能です。ですから無理をせず、①「簡単な単語」、②「簡単なセンテンス」、③「簡単な文法」を意識して発話することが重要なのです。TOEICで高スコアを有しているのに話せない人もいますが、彼などはこの点を理解していないのかもしれません。

 スピーキングの土台はクイックレスポンスです。日本語を瞬時に英語へ変換することですが、訓練法としては単語のクイックレスポンスとセンテンスのクイックレスポンスとがあります。CD等で日本語の方を読み上げてくれる単語帳もあるので、即座に英訳して返すようにしましょう。訓練し始めると、自分の覚えた単語がパッシブ・ボキャブラリーに過ぎないことに気付くはずです。またセンテンスの方はさらに変換スピードが遅く、初めは苛立つこともあるでしょう。慣れてくれば英文のパターンが自分の脳内に蓄積し、それらのパターンの応用で組み立てられるようになります。パターンの数が3000に上る頃には、瞬間英作を実感できるようになり、同時に自信も生まれるようになります。自信が出てくると勉学への意欲もさらに高まり、オンライン英会話等も活用したくなるでしょう。